南北朝時代から戦国時代にかけて因島を拠点として活躍した村上海賊。その時代の瀬戸内海の制海権を握っていました。遣明船の警護の他、多くの合戦に参加し、1576年大阪木津川口の戦いでは、石山本願寺に兵糧攻めを企てる織田信長の水軍を、毛利勢率いる村上海賊が見事な連係プレーで撃破しました。村上海賊が自ら考案した「焙烙火矢(ほうろくひや)」を敵船に投げ込むなどの戦法をとり、信長の水軍(木船)はまたたく間に火の手が上がり、まったくと言っていいほど歯が立たなかったと言われています。

2016年4月に日本遺産に認定され、資料群を展示した因島水軍城や構成文化財の城跡など、今、注目を集めています。

 

因島水軍城について

因島水軍城は、因島村上氏が残した武具や遺品、古文書など歴史資料を展示している資料館です。

歴史家奈良本辰也氏監修により昭和58年(1983年)に建設されました。

二の丸は展示室、隅櫓は因島水軍まつりの写真と城跡をまとめたイラストを展示、本丸は水軍資料館として一般に公開されています。

水軍資料館には因島村上氏6代当主村上新蔵人吉充が中国から持ち帰った釈迦の捏槃図や、小早川隆景より戦の活躍に対する褒美、子息の元服のお祝いに拝領された甲冑など水軍ゆかりの品々が展示されています。

 

常設展示

本丸(資料館)

 


白紫緋糸段縅腹巻1
頷(広島県重要文化財)〈主な展示品〉

室町時代末期の作

吉充の子息である吉亮が元服した際に、 小早川隆景より贈られた

甲冑です。 大名や武将が身に着ける絢爛豪華な甲冑とは異なり、

兜や袖を付けない腹巻形式のものですが、 白、紫、緋色め糸の

鮮やかさと相まって軽快な印象で、色落ちや痛みが少なく歴史的

価値が充分にあると言われています。

 

村上家古文書3巻(広島県重要文化財)

因島村上家文書は因島中庄荘園に関する文書や感状、書簡を主とした

鎌倉時代から戦国時代までの文書を、 巻子三巻でまとめたものです。

その多くは戦国時代の小早川家・毛利家・因島村上家のやりとりに関するものです。

因島村上家は小早川水軍の一翼を担っており、 三家の関係を通じて中世の瀬戸内海の状況を知ることが出来る貴重な史料です。

 

紙本著色村上新蔵人吉充像(尾道市重要文化財)

因島村上家は6代目村上吉充 の時に、能島、来島、因島の三島体制が確立され最盛期を築いたとされています。 この肖像画には墨書で、 生前の俗名と仏教に帰依した際に付けられる法名が書かれています。吉充の肖像画は他に例がなく、 全国的に見ても貴重な作例と言えます。

 

 

隅櫓

現在隅櫓(「因島水軍まつり想いの館」)1階にて、因島水軍まつりの写真が展示されています。

また、2階では「イラスト 因島城跡物語~村上海賊が築いたネットワーク~」のパネル展示を行っております。

是非、ご覧ください。

 

二の丸

武者人形による作戦会議の模様が再現されて

います。臨場感あふれる作戦会議をご堪能ください。

 

二の丸(17畳)は、貸出も行っております。

【貸出料金】

4時間以内 2,200円
4時間を超え8時間以内 4,400円

 

本丸(資料展示館)

施設案内

料金(本丸資料館) 大人330円(団体30人以上220円)

小人160円(団体30人以上110円)小学生~中学生

※障害者手帳をお持ちの方ならびに介助者の方は1名無料。

※受付で障害者手帳等(スマートフォンアプリ「ミライロID」も利用可能です)をご提示ください。

開城時間 AM9:30~PM5:00

※入城はPM4:30まで(但し、1月2日・3日はAM10:00~PM3:00)

休城日 毎週木曜日(祝日除く)

12月29日~翌年1月1日まで

無料駐車場 50台
所在地 〒722-2211広島県尾道市因島中庄町3228-2

TEL 0845-24-0936

(指定管理 一般社団法人因島観光協会)


アクセス

◆車【しまなみ海道】

本州方面から

因島北ICより約5分

四国方面から

因島南ICより約10分

 

◆公共交通機関

バス停土生港から因の島バス

因島大橋・久保田橋行で20分

水軍城入口下車徒歩12分

※その他の公共交通機関については、以下の画像をご覧ください。

 

◆自転車(レンタサイクル)

土生港から約5.8km 40分

 

詳細図・駐車場位置

島内周辺地図

※その他アクセスhttps://kanko-innoshima.jp/access